おばけたまにっき

たまに更新されるDJ Obakeのブログ。

メモ

アートとデザイン、この二つを大きく引いて俯瞰した時、そこにちょうど正反対の…つまり逆ベクトルの…知的運動の働きを見て取ることができます。

ひと口に言えば、一方は、所与のものである既知の現実を未知の事物に還元する働きであり、また一方は、未知の着想を普遍的な既知の現実に落とし込む働きです。

よって、そこにはそもそも共通のある原初的な衝動が見受けられるのです。すなわち物質主義的な観念論の打破を目指す衝動です。

故に、どちらも同じ弱点、共通の落とし穴にはまりやすい傾向を持っています。アンチテーゼは常に、批判対象である命題(テーゼ)にその存在の成立の多くを依拠します。それに似て、物質主義的観念論に反立する実在を現すためには、アートもデザインも物質で構成された…すなわち経験的な…現実を必要とするのですから。

アート、デザイン、これらはジンテーゼとして非物質的な面での価値観、意識の領域、世界の多元性を主張します。しかしそれらは目には見えない事物です。

この弁証法的アプローチが失敗した場合、と言っても成功する例の方が珍しいけれど、それは共により込み入った観念論に陥るに過ぎないのです。