おばけたまにっき

たまに更新されるDJ Obakeのブログ。

ギザギザハートの

寝付けなかった日の明け方、布団に張り付いているのも飽きたので早朝の街をぶらついた。通りかかった街路樹のシルエットから、黒い影が二つほど飛び出し、まだ薄暗い夜明けの空を忙しなく行き交い始めた。鳥とは違うとすぐに分かる鋭角な軌道に少しくドキっとしたが、影の形や羽ばたき方からコウモリであると納得した。

なるほど、コウモリの翼は鳥のような羽毛も持たず構造も違うので、風や気流といったものを掴まえて空中に浮かんだりすることはできず、激しくバタバタと羽を動かし続けなくてはいけないわけだ。
昔に私が所沢に住んでいた頃、駅前のロータリーの真ん中にある植え込みの樹の周りを囲むように、無数のコウモリが群がって飛んでいるのをよく見かけた。その時は小さくパタパタと小刻みに羽ばたき、円弧の軌道を描いて樹の周囲を廻っていた。
この朝方に見たコウモリたちは、より大きく羽を動かし、その度に空中を直線に加速するので、その動線はギザギザと切り裂くようだった。

やはり私は、まるで我々とは別の重力の働きの中にいるかのような、鳥たちの優雅な飛翔の様子の方が好きだなと思いつつ、しかししばらくの間彼らのギザギザ飛行を見ていた。自分と同じ哺乳類であることを念頭に置いてみるならば、悪くない、いいセンいってるような気もした。